大規模アンケート収集・分析基盤の刷新 — 変更が怖くない状態をまず作る
途中から引き継いだアンケート基盤を、テスト・CI/CD・IaCの整備から立て直し、AIが対話しながら回答を深掘りする体験へ刷新しています。
課題
このアンケート収集・分析プラットフォームは、私たちが途中から引き継いだ案件です。引き継いだ時点では、テストの整備が不十分でデプロイの手順も定まっておらず、機能を一つ追加するたびに他への影響を確認する作業に時間がかかっていました。静的なフォームを超えて、AIが対話しながら回答を深掘りする体験を目指したい一方で、そもそも安心して変更を加えられる状態ではなかったことが最初の壁でした。
アプローチ
私たちが選んだのは、いきなり作り直すのではなく「安全に変更できる状態」を先につくることでした。機能追加より先にテストとCI/CD、インフラのコード管理を整備し、土台を固めてから本丸のAI対話機能に着手する順番です。あわせて、誰が何にアクセスできるかという権限管理とデータの扱いについても、この段階で整理し直しました。
実装
技術基盤はPython / FastAPI / PostgreSQLで構成し、複数のLLMを切り替えられる作りにしています。AIエージェント部分はGoogleのエージェント開発キット(ADK)への移行を進め、インフラはTerraformによるコード管理に切り替えました。認証基盤も刷新し、権限管理とアクセスの整理をあわせて行っています。テストは約2,500件を整備し、CI/CDワークフローは27本を運用、ログとトレースによる可観測性も整えました。
- 技術: Python / FastAPI / PostgreSQL、複数LLM切替構成、Google ADK、Terraform
- 品質・運用: テスト約2,500件、CI/CDワークフロー27本、可観測性、権限管理の刷新
成果
引き継ぎ後フェーズ(2025年11月〜2026年3月)でのコミットの77.5%(git実測)を私たちが担い、基盤の立て直しからAI対話機能の本番化までを進めました。現在はデプロイ頻度が1日平均2.5回、プルリクエストのリードタイム中央値は24分まで縮まっています。実利用は484件・12案件に達しました。テストとCI/CDを先に固めたことで、機能追加のたびに身構える必要がなくなり、「変更が怖くない基盤」に変わったことが一番の成果だと感じています。
この事例について、もっと知りたい方へ
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